[特別企画] モノト・シチュエーション 阿部氏/庄子氏へのインタビュー

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Published 2017年10月15日 by 編集長 田口

楽曲の制作と裏話 「reason」はこうやって創られた

田口:
さらにモノト・シチュエーションと言えば、ゲーム開始で流れるあの「reason」です。

庄子:
はじめにできた曲を監督に聴いてもらってから完成まで1~2年かな。

田口:
え、そんなにですか!?

庄子:
途中 空白の期間もあるんだけどね。はじめの曲を聴いた監督に「んーこれだと赤いんですよね。青くしてください」って言われたの。赤って何だよ!わっかんねぇよって (笑) 何回も作り直したんだけど、「まだ赤いですね」って言われた。ぜんっぜん分からなかったの、最初はね。だからあの「reason」は途中で一度制作を寝かせてもらったんです。

田口:
(実際のデモ楽曲を聴いて) ああ、全然ちがいますね。でも赤…ですか?パッションという感じの?

庄子:
はじめのころの曲は戦争に行っちゃってた。伴野紘汰の個人的な思考の戦いじゃなかったんです。

阿部:
しかも、もう既に戦い始めてて、苦しい状態だけど勝てばなんとかなるって希望が見えちゃってたんですよね。希望が見えずに苦しいって悩んでるニュアンスが欲しかったんです。

庄子:
じゃそう伝えてね (笑)

田口:
(笑)

庄子:
で、途中テンポアップしたり変えてみたんだけどどれも違うくて。仕方なく他の楽曲作りに切り替えたの。それから1年くらいしてね。あ、監督!見えたかもって。

阿部:
一気に近づきましたね。まだ色々混ざってたけど。

庄子:
そう、ちょっとずつ抜いて。完成形に近づいたときがデモ02で、最後がデモ25。それ以前のも含めると (ファイル名の表記を) ABCでやってたらなくなっちゃってるよ!

田口:
(1年後のリテイク曲、そして完成版を聴いて) すごい… 確かに今改めて聴くと、ちゃんと思考の戦いって雰囲気になった。

庄子:
うん、俺って肉体で戦うっていうのが好きで、はじめの曲もそっちを向いちゃってたの。でも違ってたの。「知」なの。でも監督のすごいのは、やっぱり最初から最後までブレていないんですよ。最初からこう!って曲のイメージがあって俺らが見えてないだけなんです。


庄子智一氏。確かに武闘派のイメージが色濃い。

田口:
それって創り手として、とてもありがたいですよね。

庄子:
ありがたいし、嬉しいし、その監督の要望を信じて作っていくと誇れる曲ができるんだよね。

阿部:
OKだったら一発OKだって出すよ? (笑)

庄子:
そういう意味でブレがないから素晴らしい人だと思うの。阿部貴弘のOKをいただけるっていうことは何より誇れることだって思える。「単なる天才」ってネーミングがしっくり来ない?この人。本当に単なる天才なんだよ。俺、作曲で食えなくなったら阿部貴弘の本を書いて食い繋ごうって思うの (笑)

田口:
(笑)

庄子:
器用な作曲家でしょ?受け身も取れるし、骨折っても泣かないよ?ホントに世界チャンピオンにボコボコにされたけど (笑)

※映画「VEGETABLE」 2016年7月21日公開 監督:庄子智一/助監督:神原英樹

この作品で庄子氏は元 修斗世界ライト級王者の朝日昇氏に本当にボコボコにされている。

阿部:
そう。だから、モノトを創っているときに僕のこと監督、監督って言ってたけど彼の方が先に監督になってるから(笑)

庄子:
俺、一応先輩なんだよね、監督として (笑) モノトの作曲の手を止めてね。

阿部:
「俺、映画撮る」っていきなり (笑)

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