【レビュー】project OCTOPATH TRAVELER 体験版 [Switch]

App

Published 2017年9月17日 by 編集長 田口

株式会社スクウェア・エニックス(以下、スクエニ)のNintendo Switch向け新規IPとなるRPG『project OCTOPATH TRAVELER』(以下、『project OCTOPATH』)が、2017年9月14日体験版を配信した。

今回はこの体験版をもとに、『project OCTOPATH』のスクリーンショットと併せてそのプレイ雑感をお届けする。

序章から泥臭いストーリー

『project OCTOPATH』の体験版でプレイできるキャラクターは全8人中2人。

砂漠のサンランド地方、サンシェイドという街の踊子のプリムロゼ。または山間の小さな村の剣士オルベリクのいずれかだ。

projecto OCTOPATH-001

今回は前者のプリムロゼを選択した。プロローグは薄暗い室内から始まる。

projecto OCTOPATH-001

室内では、1人の男が烏の入れ墨衆3人に問い詰められている場面から始まる。数度の会話の後、その男は殺害される。なんとも陰鬱な始まり方だが、殺害された男の娘プリムロゼは現場の片隅でそれを目撃。父の敵討ちとして3人衆に復讐しようと決起する。

過去のスクエニ作品と毛色が異なり、やけに泥臭い始まり方がとても印象的だ。実はここまでプリムロゼの追憶で、サンシェイドの踊子が集まる控え室でプリムロゼが目覚めたところで時間軸が「今」になる。

フロアの描写は陰影のコントラストが強調されているだけでなく、キャラクターを軸とした被写界深度(ぼかし)が効いたミニチュア感あふれるビジュアルとなっている。

projecto OCTOPATH-002

所感は『SaGa』に近しい懐かしさ

控え室から出ると最初の街サンシェイドを探索できる。全て2Dフィールドで描かれているように思えるが、ポリゴンとテクスチャで成り立っている3Dで形成されているのでパースが効いた立体感のある描写になっている。

街を散策するその空気感や操作感は、どこか『ロマンシング・サガ2』や『ロマンシング・サガ3』を彷彿とさせるあたり、スクエニは本当に懐古描写が卓越していると思う。自キャラより手前と奥の軸でぼかしが効くため、歩いているだけで情景に魅入るのは素直に楽しい。

また、全体MAPはどこか『タクティクスオウガ』風味でもあるが、全体の統一感・重厚感が保たれており、とても解像度の高いビジュアルに見惚れてしまう。

project OCTOPATH TRAVELER

フィールドは主人公次第で特別コマンドが存在

『project OCTOPATH』の主人公にはそれぞれに特別コマンドが用意されている。プリムロゼの場合、街のNPCを誘惑して1人だけPTに参加させることができる。

projecto OCTOPATH-003

これは選んだ主人公によって挙動が異なり、もう一人の主人公オルベリクは町人と試合ができるようになっている。他の主人公でどういったアクションが可能になるかは定かではないが、街中でのプレイ感覚が大きく異なるだろうと予想できる。

なお、フィールドの要所では旅人がいて、彼に話しかけることでデータセーブが可能になる。

projecto OCTOPATH-005

 

体験版の雑感ではあるが、オートセーブが存在しないため、こまめなセーブを推奨する。

バトルはオーソドックスなターン制

なお、バトルはとてもオーソドックスなターン制だが戦術的要素が複数存在する。

その一つに「敵への弱点攻撃」で、相手のシールドポイントを削ることができる。このシールドポイントがゼロになると相手はBREAK状態となり1ターン行動不可、防御力が大幅にダウンする仕組みだ。

projecto OCTOPATH-006

これと並行して、1ターンごとにブレイブポイント(BP)が蓄積され、BPを消費することで「たたかう」や「アビリティ」の威力が大幅に上がったり、連続攻撃が可能になる。

projecto OCTOPATH-007

ブレイブポイントを消費すると画面にオーラが漂う。BPを3つ消費すると、4回攻撃が可能になるなど戦況が大きく変化していく。

エンカウント方式で敵HPは想定以上に高め

ここまでの流れでは『ロマンシング・サガ』や『ブレイブリーデフォルト』を想起する、スクエニらしさが溢れている。

加えてフィールドのミニチュア感はとても新鮮で、ぼやけた奥の道にいけば宝箱が発見できたり、うまくシステムに馴染んでいる。

projecto OCTOPATH-008

projecto OCTOPATH-009

フィールドを歩くだけでも充分楽しめ、フィールドと音楽のマッチングも素晴らしい。

フィールドはランダムエンカウント方式で戦闘に移行する。この戦闘バランスはまだ調整不足が否めず、敵HPが想定以上に高く、仕留めるのに時間がかかる。

体験版のなかで戦える中ボスにいたっては回復アイテムを使用しての辛勝だった。

せっかくの3Dフィールドを活かしきれていない2Dキャラクタにも賛否が集まりそうではあるが、バトル時の操作自体は快適であったと補記しておく。

細かな粗は気になるが、新規IPとして楽しみな逸品

敢えて不満点を挙げるとすれば、「敵HPが想定以上に高い」ことや、「被写界深度がDirect XのDepth of Field とは異なりブラーフィルタなので多少なり違和感が残る」、「キャラクターがドット絵である必要性はないのでは?」など幾つか散見されるものの、製品版でどこまで調整されてくるかも含めて楽しみではある。

『project OCTOPATH』は件のようにストーリーが暗い始まりということもあるのだが、開発にはアクワイアが関与していたり、ゲームエンジンにUnreal Engine 4が採用されていたりなど、出自そのものが過去のジャパニーズコンテンツとは多少なり異質な作品となっている。

Switch作品がどこまで汎用性を許容されるか定かではないが、Steamで完全移植配信されても不思議ではない。

ドラゴンクエスト11よろしく、ストーリーが気になるJapanese RPGなのは確かだと思う。

執筆時点の9月17日では、正式な配信日は未定のままだが、任天堂の紹介ページでこの空気感だけでも面白みが伝われば幸いである。

公式リンク

project OCTOPATH TRAVELER 公式ページ

任天堂 商品ページ

Share