[AMD] 真のマイニング用GPUは7月30日前後に登場

Radeon

Published 2017年6月24日 by 編集長 田口

アジア人の爆買いが違うものに向けられるようになった2017年6月。Radeon RX 580とRX 570が店頭から突如として消え失せた。

いわゆるマイニング特需による影響なのだが、そのおかげで自作ゲーマーが上記Radeonの上位機種を手に入れられない状況が続いている。大手ネット通販においても取り寄せ状態だが、入荷次第即完売というルーティンに成っている。

そこに来て前記事の『[AMD] ディープラーニング/マイニング向け Vega発表』の執筆に至った訳だが、この物語にはまだ続きがある。

Radeon Instinct MI25

真のマイニング機はRadeon Instinctにあらず

グラフィック出力のないRadeon Vega、Fiji、Polarisの3機種をEPYCローンチプレゼンテーションで行ったのだが、そもそもこの発表会はオースティンのLong Centerで開催されたデータセンター向けの製品紹介だ。

そのため、メイントピックスはサーバ向け新CPU EPYC 7000にある。これに付随するように発表されたRadeon Instinctシリーズは2016年12月8日に米カリフォルニア州ソノマのAMD Tech Summitで既に発表されていたもので既知の存在だ。

Radeon Instinctはサーバ向けGPGPU

ご覧のようにサーバシステムへの組込でディープラーニングとして用いたり、HPC(科学技術計算用ワークステーション)のGPGPUとして利用されたりが主な役割になる。

AMDerならご存じかも知れないが、AMD Fire Pro S9170、9150、9100の置き換えとなるのが今回のInstinctシリーズだ。

AMD-FirePro-S9170

サーバ向け半導体製品は価格帯が異なる

勘の鋭い方はこれでお気付きかも知れないが、つまり「サーバ向け」であり一般販売向けではない。EPYC 7000シリーズは、Intel® Xeonに対抗する「Naples」(ネイプルス,開発コードネーム)の正式名称版を指す。

例えば、1ソケット向けの最下位モデルEPYC 7351Pが16コア32スレッドで$750、2ソケット向け最上位モデルEPYC 7501は32コア64スレッドで$3,400からの価格帯となる。Radeon Instinctシリーズはここに組み込まれるためのGPGPUソリューションなので、RX 480ベースと思しきInstinct MI6でさえも$1,000以上であることは想像に難くない。

とどのつまり、構造的には「マイニング向け」と思えても、費用対効果の面からそれ目的で運用できる代物ではないことを強調しておきたい。

真のマイニング向けGPUはSapphireからリリース予定

日本向けは2017年7月中ということは株式会社アスクが公言したわけだが、その型式が今回リークされた。

SAPPHIRE-RADEON-RX-470-4GD5-Mining

正式な商品名は「SAPPHIRE RADEON RX 470 4GD5 Mining」、型番は「11256-35-10G」

名称からも露骨に「マイニング機」であることが分かる。

ご覧の通り、グラフィック出力端子は存在しない。上記Radeon Instinct MI6とは異なり、RX470ベースということなので、シェーダプロセッサ2,048基、メモリーインターフェース256 bitのGDDR5を搭載してくると推測される。

もしもコアクロックなどがオーバークロックされていないとすれば、TDP 120 Wとなり、6 pin 1本で動作する。

インドのBuy Onlineでは予約受付がスタートしており「7/30 ローンチ」の文言が確認できる。
このリンク先では、₹25,499と表記されているが、日本円に換算すると43,000円。

かの国ではグラフィックカードを含む海外製の半導体製品は相対的に高い。実際に日本で販売される際には30,000円台と予測される。Amazonなどで1~3週間の入荷待ちを承知のうえでRX 570をポチってしまう方が入手までの期間とコストの面で優れていると言わざるを得ない。

RX 470 4GD5 Miningの実売価格が発表される頃にはRadeon RX Vegaも何かしらの動きがあるはずで、当分は赤いターンが続くことになる。

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